【旅行記】ウィーン・ザルツブルク(オーストリア)

 

中央ヨーロッパ行きたいなあと常々思っていたのですが、チェコハンガリーは旅費が高くつきそうだったので、比較的安かったオーストリアへ一人旅に行ってきました。

 

滞在期間: 2019.9.17 -2019.9.20

 

1日目(2019.9.17)-ウィーン

 

  • 旅程

ウィーン国際空港到着⇒ウィーン中心のホテルへ⇒シュテファン大聖堂⇒ホーフブルク王宮

 

  • ウィーン国際空港~ホテル

成田空港からハマド国際空港(ドーハ)を経由してウィーン着。実に15時間のフライト、かなり疲れました...

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ガイドブックで事前に予習していた通り自動券売機にてウィーン・ミッテ(Wien Mitte)駅行きの切符を購入しようとしたところ、クレカを読み取ってくれず「カウンターで買って」と係のお姉さんから言われました。

カウンターの方でも読み取れなかったらどうしよう...と不安でしたが、特に問題なく支払いができました。ウィーン・ミッテまで4.2ユーロ。

ちなみにこの後も券売機だとカード支払いができないことが度々あったので、電車賃はもう現金で支払うことにしていました。

 

ウィーン・ミッテ駅に到着!ホテルまで歩いて15分ぐらいだったので、街並みを眺めながら歩くことにしました。

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初めて見るヨーロッパの街並み。めちゃ綺麗で疲れが吹き飛びました。歩くのが楽しかったです。

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  • シュテファン大聖堂

ホテルにチェックイン後、ひと息ついて周辺を散策。旧市街の中心にホテルがあったので、徒歩でほとんどの名所を回ることができました。

まず向かったのはシュテファン大聖堂。ホテルから歩いて5分ぐらいのところに聳え立つ、ゴシック様式の寺院です。

よく見かける『Z〇RA』とか『マ〇ドナルド』などのお店が軒を連ねる中、突如として現れるいかつい建物に圧倒されました。堂内は静謐な空気が満ちていて威厳があります。

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  • ホーフブルク王宮

代々ハプスブルク家が使用していたという宮殿。庭園は解放されており、自由に歩いて回ることができます。通勤で毎日ここ通っていけたら幸せやろなあ。

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一日目はこれで終了。晩御飯はホテルの近くにあった『NORDSEE』とかいう店で済ませました。ドイツを中心に展開している魚介系の料理専門の店で、指を差して注文できるので楽。値段はパエリアとビールだけで13ユーロ(1500円ぐらい)で結構割高。でもなんか入りやすかったので滞在中は何度か利用してしまった...

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これで13ユーロって...高くね...?

 

2日目(2019.9.18)-ウィーン

 

  • 旅程

シェーンブルン宮殿⇒美術史美術館⇒昼食⇒ウィーン国立歌劇場

 

幼き日のマリー・アントワネットはこの宮殿で暮らしていたそうな。モーツァルトがここでマリーに求婚したという話もあるみたい。ホーフブルクと同様に庭園は解放されていて自由に散歩することができます(ていうかここに限らず宮殿の庭園は基本解放されている)。

とにかく敷地が広く、庭園に踏み込んだ瞬間の開放感がすさまじい。心が洗われるようでした。宮殿とは反対側のゆるやかな丘を登ると『グロリエッテ』という門のような建物があり、そこからウィーンの街が見渡せます。

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グロリエッテから見た宮殿
  • 美術史美術館

旅行に行ったら美術館には必ず行きますね。というわけで行きました。

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絵画・彫刻・古代ギリシャやエジプトなどの古美術品が展示されていました。絵画はルネサンスとかバロックの絵がほとんどだった思います。ルーベンスブリューゲルの有名な絵が結構ありました。

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彫刻や古美術品はよく分からないですが、なんか頭が大量に並んでいたので画像載せときますね。

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  • 昼食(レストラン名: Schmarren Palatschinkuchl)

レストランに一人で入るのがちょっと恐かったのですが、なるべく庶民的な雰囲気の入りやすそうなところを選んで入ってみました。有名な料理を一品ぐらいは食べておきたいと思ったので。

シュニッツェルとかいう豚肉のカツレツを食べました。かなり大きくてこれ食べたら夜ご飯要らないぐらいです。値段はこのプレートだけで15.8ユーロ(1900円ぐらい)。味は...まあ普通かな。食レポ苦手なんです、すいません、、

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昼食を食べた後一度ホテルに戻り、一休みしてオペラを観に行きました。座って見るのはちょっと高くて100ユーロ越えたりするみたいなので立ち見しました。立ち見だと10ユーロぐらいでした。

僕が見たのは『Sylvia(シルヴィア)』という作品だったんですが、感想としてはバレエ上手だなというぐらいで、いまいち見方・聞き方が分かりませんでした。ストーリー自体は予習しておく必要があるかもです。第1幕だけ見て去りましたが、オペラの玄人たちは、その幕間で劇場にいる人たちとおしゃべりしながらワインを飲んだりするらしいです。おしゃれですね。

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劇場内部

 

3日目(2019.9.19)-ザルツブルク

 

  • 旅程

ウィーンからザルツブルクへ移動⇒モーツァルトの家⇒ホーエンザルツブルク城塞⇒カフェ・ザッハー⇒ミラベル宮殿

 

出発前は他国(スロヴァキアとかハンガリーとか)に行こうかなと思っていたのですが、なんか中途半端になってしまう感があったので、ガイドブックも買ったしどうせならオーストリア内で完結させようということでザルツブルクへ行きました。

ドイツとの国境近くにある街で、ウィーンよりミュンヘンから行った方が近いですね。

ウィーン西駅(Wien Westbahnhof)から私鉄のWestBahn鉄道に乗って2時間半ぐらいで到着しました。運賃は26ユーロ(3000円ぐらい)。

ザルツブルクは『塩の街』を意味しているらしく、昔は塩の取引で栄えたそうです。かなり落ち着いた雰囲気があり、訪れているのもご年配の方々が多かったように思います。オーストリア人やドイツ人にとっての観光地という感じですかね。町の規模的には日本でいうと金沢ぐらいかなと思います。

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ザルツブルクモーツァルトの故郷です。人が行き交うショッピング街の中にさりげなく彼の家があり、見つけた時は「あっ、えっ?ここがモーツァルトの家?」となりました。モーツァルトが幼い頃使っていたバイオリンやピアノ、実際に彼が書いた楽譜や友人に宛てた手紙等が展示されており、小さな博物館として改造されています。

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モーツァルトの家を一通り見て回った後、山の上に聳えているお城へ向かいました。城の入口まではロープウェイを使って行きました。歩いて登ると40分ぐらいかかるらしい、、

叙任権闘争の際に教皇側についていたこの街の司教さんが、皇帝側に対抗するために築いた城だそうです。思ったより広くなく、ゆっくり歩いても城内は20分~25分ぐらいで見て回ることができます。城壁の上から見たザルツブルクの全景は壮観でした。

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ザルツブルク全景

 

  • カフェ・ザッハー

城から降りて何をしようかなと川沿いを歩いていると、なんとホテル・ザッハーがあるではありませんか。このホテルが運営するカフェで生まれたのが、かの有名な『ザッハトルテ』です。旅行中に一度は食べないとなと思いつつ、ウィーンにある本店はいつも人が並んでてなかなか入れそうになかったんですね。時間もあるし、もう妥協してここで食べてもいいかという気持ちになり、雑に目的達成してしまいました。

ザッハトルテとメランジェとかいうホイップクリームの入ったコーヒーのセットで16ユーロぐらい(約1900円)だったと思います。食べた感想は、めちゃくちゃ甘いチョコレートケーキって感じです。男一人では居づらい雰囲気だったので、さっさと食べて出ました。自意識がね。

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店内の写真

 

  • ミラベル宮殿

ザッハトルテを食べたあと時間が余ってしまったので、しばらく川沿いをぶらついていたのですが、ガイドブックを見るとここにも宮殿があるみたいだったので、どうせならと思い行きました。

司教さんが愛人のために建てた宮殿らしく、かなりこじんまりとしていました。庭園に咲いているカラフルな花々がかわいらしく、和やかな気分になれました。ここにある噴水は映画『サウンド・オブ・ミュージック』に登場してるらしいですよ(観たことなし)。

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ミラベル宮殿を見て回った後も出発まで2時間ぐらい余っていたので、ショッピング街をぶらついたり、川沿いを歩きながら時間をつぶしました。夕暮れに染まる街中を駆けていく子供たちや川沿いをランニングしている人、買い物帰りのママさん方を見ていると、妙に懐かしい気持ちが湧いてきて、昔からこの街に住んでいるかような錯覚に陥りました。静かに穏やかにゆっくりと時間が過ぎていく、人をダメにする魅惑の空気に満ちています。ザルツブルク、恐ろしい街でした。移住してえ。

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おしゃれなマック

 

4日目(2019.9.20)-ウィーン

 

  • 旅程 

 ベルヴェデーレ宮殿国立図書館⇒ウィーン国際空港(帰国)

 

最終日はもう消化試合という感じでした。ウィーンの名所はほとんど見ていたので残るはここぐらいかなと。朝起きて近くにある『Anker』という店でサンドイッチとやたら量の少ないブラックコーヒーを買って胃に流し込んでから歩いて宮殿へ。

ウィーン包囲の際にオスマン軍と頑張って戦ったプリンツ・オイゲンという人の別荘らしいです。広さはシェーンブルンと同じくらいで、ミラベルみたいにカラフルな花はなく、シンプルに草木の緑と砂の灰色のコントラストが美しい庭園でした。

上宮と下宮とに分かれており、上宮はオーストリア絵画を中心に展示している美術館となっています。

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↑奥に見えるのが下宮。      ↑上宮。

 

個人的に好きな絵なんですが、クリムトの『接吻』がありました。やはり人気なのか周りに人だかりができていて遠くからしか写真が撮れませんでしたが、、

他にもなんかエモい感じの絵があったので載せときますね。


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クリムトの『接吻』           ↑なんかエモい絵

 

ベルヴェデーレからホテルに戻ると、掃除係の人から「いつチェックアウトするの?」と訊かれたので「あ、はい。もう出ます」とチェックアウトすることに。荷物が増えてしまったのであまり遠くには行けず、とりあえず旧市街をぶらついてホーフブルク王宮のあたりまで来たところで、1日目に行こうと思って結局行かなかった国立図書館の入口を見つけて、暇だしどうせならと入ってみることにしました。

写本や印刷本など貴重な蔵書が収められている昔の図書館で、中央のホールだけ入れるようになっています。企画展だったのかどうか分かりませんが、神聖ローマ皇帝のマクシミリアン一世について熱烈に解説しているパネルが並んでいました。マクシミリアンは武勇に秀でてて音楽の才能もあって凄かったんだぜ、みたいな。

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図書館内部

 

  • ウィーン国際空港へ

国立図書館行った後はいよいよやることが無くなり、ホーフブルクの庭園でベンチに座って時間を潰していました。このあたりになると気分としてはウィーンに在住しており、「さて、今日の晩飯はどうするかな」とか考えてしまいそうになっていたので、少し早めではありましたが空港へ向かいました。

これにて旅は終了です。この後ドーハで乗り継ぎ便の遅延があり、羽田への到着が午前1時ぐらいになってしまいましたが、京急の深夜バスが救ってくれたのでなんとか家には戻ることができました。

 

感想

初めて一人で海外に行きましたが、特に大きなトラブルもなく済んだので安心しました。全然一人でも楽しめるんだなということが分かりました。もしかすると海外旅行は一人の方が動きやすいのかもしれません。ただ、レストランやカフェなどは一人では入りづらいかな(これは日本でも同じですね...)と思います。また、こうして写真を見返してみると僕自身が映っている写真が一つもなく、本当に現地に行ったのかどうか分からなくなってきます。記憶のみでなく現地の風景の中にいる自分を写真という形で残すことで、確かにそこへ行ったのだということを自分自身に納得させることができるのかもしれません。初めて自分の写真を撮る意味が分かった気がします。次回の海外旅行は誰かと一緒に行って、レストランやカフェにも行きまくって美味しいものを食べて談笑し、名所でお互いの写真を撮り合いたいですね。要するに一人は寂しいということです......。

滞在期間は3泊4日でしたが、まあ丁度良かったのかなと思っています。地下鉄や列車の乗り方はシンプルで分かりやすかったですし、ホテルも旧市街のど真ん中にあったおかげで移動には困らず、スムーズに名所を回ることができました。ウィーンだけなら3日あれば十分かなと。気持ち的にも、4日目になると異国を旅していることの緊張感や新鮮味が消えていて、悪く言えば飽きてしまっており、そのあたりで帰国したのは適切だったと思っています。ただ、日本を恋しく思う気持ちはなかったですね。その気持ちが出てくるのはもうちょっと長く滞在した場合なのかもしれません。

次はトルコかロシアか、お金に余裕ができれば北欧に行ってみたいですね。

 

補足

  • ウィーン中心の地下鉄・バス・路面電車は全て国鉄の管轄です。一枚のチケットで地下鉄からバスまたは路面電車に乗り継ぐことができ、一方向なら定額(2.4ユーロ)でどこまでもいけます。駅に改札はなく、駅員さんがチケットをチェックすることもありませんが(たまに車内で抜き打ち検査があるらしい。滞在中は出くわさなかった)、ホームへ向かう途中にある機械でチケットに打刻する必要があります。抜き打ち検査の時にチケットを持っていなかったり、チケットに打刻をしていないと罰金を取られるらしいです。まあ、チケット買う時に打刻済みの状態で出てくるように操作することもできるので問題ないかと。
  • 公用語はドイツ語なので、話しかけられるときは基本ドイツ語です。ほとんどの人は英語も話せると思うので「英語で話してくれる?」というと英語に変わります。僕は「グリュスゴット(こんにちは)」と「ダンケシェーン(ありがとう)」と「ツァーレンビッテ(会計お願いします)」だけ覚えていきました。ダンケシェーンはウケが良く、節目節目でとりあえず言っておくと相手が笑顔になります。
  • レストランやカフェでのチップですが、支払額の5%~10%ぐらいを払うのが妥当らしいです。カフェ・ザッハーに行ったときにクレカで払う金額とは別にチップとして現金でいくらか手渡しましたが、喜んでくれました。